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トピックス! 「家事ハラスメント」が招くDV及び女性の貧困 

2014年度12・1月号の名古屋YWCA機関誌より

「家事ハラスメント」が招くDV及び女性の貧困

NHKスペシャル「貧困連鎖、女性を襲う危機」を視聴した。
小1の時に父を失くし、
妹の世話をしながら家事一切を引き受けている
19歳のA子さんが登場した。
パートで働く母の給料は8万円。
1日の食事代は3人で500円。
それでも未来に夢を託して
通信制大学で福祉関連の学びを続けている。

日本は子を持つ女性に世界最悪の賃金差別があり、
16歳未満の子どもを持つ
25歳~44歳の女性のフルタイム労働者の平均賃金は、
わずか男性の39%である(イタリア97%、韓国54%)。
一方、15歳~64歳の女性のUnpaidwork(家事労働)は、
1日あたり
299分で男性の5倍であるのに対し、
男性のPaidwork(支払い対象の仕事)は375分と世界最長である。

日本の社会は妻に支えられて
企業に仕える「妻付き男性モデル」を基準として作られている。
バブル崩壊以前は、
妻に食べさせるだけの賃金を企業は支払う代わりに
働く機械として男性を長時間拘束する。
一方、女性の外での働きは
「女なら誰でもできるただの仕事」の延長としての仕事を与えられ、
賃金体系も安く抑えられてきた。

1985年、雇用機会均等法制定と同時期に、
女性に対する労働時間規制の撤廃が行われ、
女性も働く機械としての機能を求められるようになった。

家事・育児・介護と仕事の両立に疲れた女性が
夫に家事分担を求めると
「家事を強要する」
「家事を頼んでおいて文句を言う」
「これは家事ハラスメントだ」などと
本来の家事ハラスメントの定義を
捻じ曲げた言説が社会で叫ばれるようになり、
女性は時間に拘束されない低賃金の働き方に変えざるを得なくなる。
家事労働を蔑視、無視、排除する本来の意味での『家事労働ハラスメント』は
女性の自立を妨げ、『養われる妻モデル』を作り出し、
家庭はドメスティック・バイオレンス(夫から妻への暴力)の温床となる。

夫と離婚したり死別した母子家庭の環境は
冒頭のA子さんの家庭のように厳しく、
しかもA子さんの目指す福祉関係の仕事は、
家庭でのただ働きの家事の延長として
低賃金に抑えられ貧困の連鎖を招きかねない。
これは女性だけでなく、シングルファザーもご多分にもれず、
家事を担う立場での長時間労働は厳しく
過労死、過労自殺、尊属殺人も起きかねない状況にある。

景気低迷の現在、
企業は調整弁としての派遣労働者を
『養われる妻モデル』の女性だけでなく、男性にも広げている。
雇用不安定さは社会の安定さを欠き、
人々に未来への希望を失わせている。
派遣やパート労働で前途不安の女性たちの姿を見るにつけ、
安倍首相が唱える『女性を活用する社会』が
さらに女性を働く機械化に追い込み
苦しくさせるだけの政策に終わらないことを切に願っている。

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